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バイク事故と着衣損害(交渉成功事例)

バイクの交通事故では、バイク自体の損害はもちろん、着ていた服やヘルメット、バイクに備え付けたツールバック等、いわゆる着衣損害や積載物・携行品損害が生じることが多々あります。

 

このような着衣等の物損について保険会社と交渉するケースでは、購入価格を示したとしても容赦なく減価償却され、低額での示談提示となるのがほとんどと言えるかもしれません。

しかし、バイク乗りの気持ちからすれば、何年もずっと着込んで自分の体にぴったりと合う革ジャン、履き込んで足になじんだブーツ、きれいに色落ちしたジーンズ、毎日大切に身につけていたシルバーアクセサリー、お気に入りのヴィンテージヘルメットやレザーグローブが傷付き、使えなくなったときは、本当にへこむと思います。

革ジャンとかブーツとか、何年も身に着けることで増している自分だけの「価値」があると思うのですが、そんなことは全く考慮もされず購入価格から減価償却された額で示談提示されたって、理屈ではそう算出されることはわかってもそうそう簡単に納得できるものではありません。

 

実際にご依頼いただいたハーレーの交通事故案件でも、保険会社から当初提示された着衣損害の額(購入金額から減価償却して算出された額)では到底納得できないものがありました。

通常であれば、その金額に応じるほかないのかもしれませんが、私もバイク乗りの端くれです。

あれこれ方法を考えて保険会社にがつがつ主張したところ、以下のような一定の増額を勝ち取ることができました(その方法については、こっそりお伝えいたしますのでご連絡ください笑)。

  1. 着衣損害の対象物品: 革ジャン、ブーツ、ジーンズ、ナイロンジャケット、革グローブ、シルバーアクセサリー、ヘルメット、ツールバック(購入総額約45万円)
  2. 保険会社の当初提示額: 約23万円
  3. 交渉後の最終示談額:  約33万円

このような増額があったとしても、上記のとおり愛着のある物について金銭面ではカバーできない損害があり回復しきれないことは心苦しい面もあります。

ただ、当初の提示額よりも高い示談額となった(保険会社の言いなりでは終わらせなかった)ことで、少しでも依頼者のご納得につながったことは、弁護士としてとてもやりがいを感じられるものでした。 

 

ハーレー等バイクの交通事故には今後も力を入れていきたいと思っています。

 

(次回はハーレーの車両損害の交渉増額案件についてブログでご紹介する予定です。)